四神歴書の記憶倉庫(仮)

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神々の憩いの場 episode XX.3

--四神歴書の記憶倉庫(仮)1周年記念物語--

 

 

 

 

これは四方界に誇る(翔夜を除く)4大イケメン男性陣と一人の女の子の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-四方界 西方 Ghost dark castle-

 

 

「長くいると心地がいいように見えてくるな。」

 

彼はルシファー。悪魔界の魔王である。四方界の中で3番目に強いとされる男だ。

本来ならば悪魔界にいるはずの彼だが四方界で偶然いのりと遭い

流れ的に住むようになった者で、堕天使から最狂の悪魔と化した。

 

「はは。それは嬉しいな。

 魔界と悪魔界はそんな大した差はないだろうから

 そこら辺より居心地がいいだろう。」

 

城主、殺屠だ。西方に自分の城を構え魔界の異様な空気を漂わせている。

 

「あぁ。まったくもってその通りだ。」

 

 

 

 

 

「なぁなぁ、なんか暇だから外に遊びに行ってもいいか?」

 

彼はWolfthe Gito。四方界に存在する狼の中で一番狂暴と言われている狼だ。

普段は紅妖館にいるのだが今日はこっちにいるみたい。

 

「別に俺に許可取らなくても大丈夫だからな笑

 それとGito、」

「なんだ。」

「人間がいたら殺してこっちに持ってこい。」

「任せておけって。」

「おう。」

 

 

 

 

ガタン――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「いつも正面玄関から出ていかないよな。」

「狼だからな。所詮獣だから野生の血が多少なりともあんだよ。」

「何回もされると窓が壊れそうだな。」

「その前にちょっと爪痕を残した時あっただろ。あれ少し迷惑だったな。」

「ちょっと前にあったなそれ。」

「今回は何もないみたいだ。加減を知ったか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-四方界 西方 緑深き森林-

 

 

「かと言っても行き場所なんてないけど気分転換にはいいか。」

 

Gitoもかつては野獣。森の中もそう悪くないなと感心している。

「飼い犬」のような感覚から解放されるとなれば外に出る他ないのだ。

 

 

 

適当に歩いていると川の近くで女の子が倒れていた。

緑の深い森林とはいえ水源のある自然に恵まれた森林だ。

 

 

 

“人間を見つけたら殺す”という殺屠の命令を思い浮かべる。

 

見た感じ人間のようだが何故か髪が白髪。

…どうりで普通の人間ではない。

 

 

「おい。起きろ。」

 

 

返事はしない。だが息はしている。一応死んではいないようだ。

 

「…取り敢えず人間かどうか知らんが連れて帰るか。」

 

身長は大体150cm程。持った感じ少し軽い。

暫くあまり食べていないのかもしれないな。

 

まぁ人間であってもこの場で殺せる勇気は俺にはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-四方界 西方 Ghost dark castle-

 

 

眠りから覚めない女の子をお姫様抱っこしながら正面玄関から入る。

「ただいま。」

 

「おかえr…ってその女は?」

「川の近くで倒れてたものだから拾ってきた。あまり食べてない感じだ。」

「……人間だな。

 でも殺すにはもったいなさそうな雰囲気を放っている。

 お前の部屋に寝かせておけ。」

「はいよ。」

 

 

 

 

 -四方界 西方 Ghost dark castle F3-

 

 

彼の部屋は3階。いろんな場所にアクセスしやすい部屋ではあるがやや狭い。

ベッドも1人用になっている。

 

そして外にもすぐに出れるよう窓は多めでかつ大きい。

夜になるとそてもきれいな星空が見れるであろう。

 

 

そしてGitoの性格上だが分からないがあまり取っ散らかっておらず、

ある程度きちんと整理されている。机の上も綺麗だ。獣臭がしない。

 

 

「…これで良し。」

 

 

いつもは雑に扱うのだが今日の彼は何かと一味違う。

丁寧に寝かせてあげた。優しく布団をかけて……。

 

体温はやや冷たかった。

俺の体温で温めてやりたいと一瞬思ったのは気のせいか。

 

一応起きた時に備えて飲食物は揃えておいた。

 

「お前らしくもないな。」

「!?」

 

後ろから声をかけたのは殺屠の犬猿の仲の蓮夜であった。

 

「なんでお前がいるんだよ。」

「いちゃ悪いのかよ。」

「別にいいとかいえる立場じゃないけど、なんで殺屠の城に……?」

「いや、犬猿だからとはいえ一応俺の部屋も用意してくれてんだよ。

 何かに備えてな。序に翔夜の部屋も装備しているしな。」

「……そうなんだ汗」

 

 

四方界で異変がいつ起きてもいいように此処にも拠点を置いている。

本来嫌がるのだが「四方界の一大事に備えて」という理由で

お互い理解し合っているようだ。一応いざという時に協力できる仲である。

 

 

「さっきの話は彼奴から聞いた。人間を拾ったんだってな。」

「おう。だけど殺す勇気無くて……。」

「俺にも無理だな。

 無罪の人間を殺すなど人肉目当てなのバレバレじゃねぇかよ彼奴。」

「ちょっとおかしい趣味だと思う。」

「俺もそれは思える。」

 

今のところはこちらで様子を見ることにした。

人間だからまず変に暴れることはないと判断したようだ。

 

すやすやと気持ち良さそうに眠っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日も落ち、外はすっかり闇に囲まれたその時

その女の子は目を覚ました。

 

 

「ここは……」

 

「「!!」」

 

 

小声で声を放った。とても可愛いらしい声…

Gitoと蓮夜は女の子に近寄る。目を覚ました事を確認して声をかける。

 

 

「起きたか。随分深い眠りについていたみたいだな。」

「体が冷たい…。

 大丈夫だ。ここは俺らの城の中だから安心しろ。」

 

 

・・・殺屠(彼奴)の城だけどな。

俺らというかね。

 

 

「助けて…くれたのですか…?」

 

「あぁ。川の近くで倒れてたからな。」

「取り敢えずあまり食べていないみたいだが…何か食いたいものとかあるか?」

 

「有難うございます……。今は…まだ大丈夫です……。

 ところで貴方達は一体…」

 

「Gitoだ。狼だぜ。」

「吸封月蓮夜という。吸血鬼だ。…あんたは?」

 

「ゆ…雪璃・・・です……。」

 

「雪璃な!宜しく!!」

「狼と吸血鬼が目の前にいるのに驚かないのか…?」

 

「え…?

 私自身そういったものが好きなので…

 というか寧ろ助けてくれて有難うございます……」

 

「いや、当然のことをしたまでだ。助けるのは当たり前だろう?」

「俺らは野蛮な事しない。

 取ったり喰ったりするのはクズだけだからそこは覚えておけよ。」

 

「はい…。」

 

 

「もう少し横になってるか?

 人間の割に体温も低いみたいだし。」

「そういえば俺…腹空いてきたから何か食ってくるわ。」

「あぁ。」

 

 

 

 

 

 ガタン――――

 

 

 

 

 

「あ。行っちゃいましたね…」

「まぁ何かしろ食ったら戻ってくるだろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…悪いな。急にこんな場所に連れてきてしまって。」

「いえ…。

 それにしても…豪勢なお城ですね。」

「まぁ、所詮城だからな。人間のあんたからすると落ち着かないだろう…」

「私は嬉しいです…。

 こういう場所に連れて下さった事、そして傍にいて下さっている事・・・

 

 今までそんな事なかったので…。」

 

 

この子…孤独と向き合って生きてきた感じか……。

いつも周りに誰もいなくて一人で彷徨ってきた感じか・・・?

 

俺らを素直に受け入れた事に違和感を覚えたがこういう事なのだろうか。

だったら逆に人間に怖さを覚えてしまったのだろうな。

 

という事は俺らが変な事をしてしまったら

もうこの子に居場所などなくなってしまう。

 

 

 

 

 

「まぁ、少なくとも俺らの事は信じていいからな。怪しい者ではない。

 出来る限りこうして傍にいてやるから安心しろよ。」

「はい…。嬉しいです…。」

 

 

優しく頭を撫でてみた。案の定やや冷たい。

彼女に触れているとドアから背の高い男が入ってきた。

 

 

「おい。お前だけが独占とか狡いぜ。」

「……!」

 

 

殺屠だ。様子を伺いに来たようだ。

Gitoが持ってきたのもあるが一応軽く食べれそうなものを用意して。

 

いのりがキッカケで人間の事について色々勉強しているからだろうか、

それなりに好きそうなのをチョイスした様子。

 

 

「お前さ、せめてノックぐらいしろよ。」

「まさか貴様がいると思わなくてよ。まぁ、目が覚めたみたいだな。」

「あぁ。」

 

「貴方は……?」

 

「月夜殺屠。魔王だ。この城の主だ。」

 

 

 

「魔王…さん…。」

 

 

 

「ん?どうした?」

 

「ここには色んな種族の方たちがいるんですね。」

 

「まぁ……今日は偶々だけどな。メンツが揃いに揃っているから

 ホント助かって良かったぜ。」

「こんな日ないよな。全員揃っている時に救出なんて。」

「ははは。それもそうだな。…そういえばお前の名前は何だ?」

 

「雪璃…と申します。」

 

「かわいらしいじゃねぇか。声も中々いいぜ。」

「襲うなよ?(意味深)」

「か弱い女に向かって出来るかよッ!俺そこまで変態じゃねぇから!!」

「ははは。そこまでロリコンではなかったか。」

「こう見えて最低限の事ぐらい理性保てるからな。」

「それが普通だ。」

 

 

 

 

 

「……。」

 

 

「「……汗」」

 

 

 

「いえ…、仲がいいんですね…」

 

「「違うッ!!」」

 

「見事に息が合ってる…笑」

 

「偶々だ……。」

「それより雪璃、川の近くで倒れてたと聞いたが心当たりはあるか?」

 

「全く……。目を開けたらそこで倒れてて…。

 気付いたら何故かこの場所にいました。」

 

「変な四方界入りだな。綾の奴……。」

「相変わらずやり方が雑過ぎるよな。」

「それな。」

 

 

「……??」

 

 

「ま…まぁ詳しいことは後日話そう。」

「そうだな。取り敢えずあんたはここでゆっくり休んだ方がいい。」

「というか、此奴のベッド狭すぎな。彼奴は不自由に思わないのか……」

「広くするか。」

 

 

殺屠がベッドに手を当てるとツインに変形した。

 

 

「っ!!」

 

 

「ちょっとした魔法だ。あまり驚かなくてもいいからな。」

「この程度、俺でもできる。」

「うるせぇ。

 取り敢えず何とかしてこの人間らしくない体温を上げなくてはいけねぇな。」

「そういえばそうだな。…んで、どうするんだよ。」

「俺らで雪璃をサンドしようぜ。」

 

 

「!!??」

 

 

「そうすれば自然と温まるだろ。」

「雪璃が戸惑ってるだろ。」

「じゃぁ俺が独占するわ。」

「それはごめんだ。」

 

「えっ…えっ…えぇ!!?」

 

 

「まぁ、深い事は考えずに。…っ!

 

殺屠が右側から入ってきた。とても暖かい体温をしっかり感じる。

 

自分一人だと冷たく感じるのに

誰かがこうして傍にいると…とても暖かい……。

 

自分も布団の中も…段々温まっていく……。

 

 

 

その感覚が身に染みて感じることが出来た。

 

 

 

 

 

「おいおい、お前だけとか許さないからな。」

 

 

左側から蓮夜が入ってきた。彼の体温も温かい。

こうして男性2人にサンドされるとか……

 

 

 

初対面なのに、そして異性なのに…

何故か拒否反応が全くない…。

 

 

 

 

「雪璃って鈍感なのか?全く嫌な顔してないぞ。」

「一応女だからな。こうされるの、嫌いではないんだろ?」

 

「安心感が自分の中で生まれたのがわかります……。」

 

「……雪璃。」

 

蓮夜は頭を撫で直す。殺屠は布団の中で雪璃の手を握る。

 

 

 

 

 

彼女から感じたものは“頑固たる深き闇”。

 

 

純粋に信じているというより孤独から助けを求めているように

彼らの目には映った。

 

 

 

 

目は透き通った青い目をしているのに表情に色がない。

自分を失っているような…………

 

 

 

 

 

「「俺が温めてやる……」」

 

 

 

 

 

「……っ!」

「……っ」

 

変に息が合うから怖い。

 

 

「お二方……本当に有難うございます……

 嬉しいです……!」

 

 

雪璃が口にした瞬間奥から声が聞えた。

 

 

「ったくしょうがねぇな。今日も床かよ。」

 

「Gito!?」

「お帰りなさい……」

「お前いつからいた!!?」

 

 

既に食事から帰ってきていた。

邪魔しないようにそっと部屋の中に入ったらしい。

 

 

「邪魔したらあれだろうよ。しかも勝手にツインにしてさ。」

「一応俺の城なんだからいいだろ。」

「Gitoもこっちに来いよ。」

 

 

「…っ!?」

 

 

「ほら、みんなで寝ればもっと温まるだろ?」

「……おう!」

 

 

 

一つのベッドに4人。

Gitoは人の姿だと入れない為、獣化になって枕元で横になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな幸せ…味わったことねぇな。」

 

 

 

 

 

 

 

「俺も。」

「確かにな。」

 

「…はい……!」

 

 

 

 

 

 

 

さりげなく呟いたGitoの一言に皆が同感。

これもまた暖かく感じた瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…

どびっきりの笑顔を彼らに放った瞬間だった――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-次の日-

 

 

朝日が昇る。天気は快晴。

温度も程よく、とてもいいお散歩日和だ。

 

3人の中で起床が早かったのはGitoだった。

 

 

「ん……」

 

 

目を覚ますと昨日助けた雪璃の姿がなく、

サイドに殺屠と蓮夜が気持ちよく寝ていた。

 

 

 

「雪璃の姿がない……!?」

 

 

 

慌てて2人を起こす。

雪璃のいたであろうスペースには沢山の雪の結晶があった。

触ると何故か温かい。

 

 

「なんだこれは…。」

「おい、人間じゃなかったんじゃないか…?」

「雪璃…お前まさか……。」

 

 

3人がくれた温かさのお陰で雪璃は知らぬ間に溶けてしまい

雪の結晶と化してしまった。

 

孤独から解放された今、彼らの手の平の上に乗せられた結晶(自分)は溶け

天国へ向かって歩き出した。

 

 

 

「……なぁ、薄々気づいてはいたよな。」

「…こうなる運命だと。」

「でも、雪璃の最後の顔は凄く幸せそうだったぜ。」

「まるで闇から解放されたようにな。」

「でも…俺らがこうして囲むようにしてた時から

 

 雪璃の体温が上がってたの…知ってたんだからな。」

 

「おう。」

「ここは四方界だ。何らかの形でまた再会できるだろう。」

「また雪璃に逢えればいいな・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺屠とGitoが彼女の為に用意した飲食物は皆で分けた。

一晩の出来事が大きすぎてとてもじゃないが他人に言うことなど出来なかった。

 

無論、城内にいたルシファーにも言えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪璃……

かつては人間であったが、学校でのいじめや家庭内暴力が原因で自殺した。

当時14歳。まだ中学校2年生であった。

 

 

14年間の彼女の人生はまさに「孤独」の2文字だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

温かい幸せが欲しかった・・・

 

暗き闇に光が欲しかった・・・

 

閉ざされた心を開放したかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「幸せ」という強き欲望で彼女を再び蘇らせた。

 

体が軽いはずなのに飲食を拒んだ。

 

 

 

 

 

 

 

そう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼らに移ったものは強い意志を持った

 

彼女の魂の叫び(ホログラム)であった――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いつかまた会えるかな」

 

この言葉を残したのは何年前の事だろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼らから温かいそれを貰ったお代として

雪璃は今もこの四方界を見守ってくれているでしょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次は…私が温める番です――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-End-